TOKEIDAI
札幌市時計台
創建以来130年以上も札幌の街の発展と市民の生活を見守り続けた札幌市時計台。今でも当時の雰囲気を味わえる観光名所です。
今日から明日へ 時を刻み続ける時計台
白い壁に赤い屋根で「カーンカーン」と澄んだ鐘の音で今も時を知らせてくれるのは札幌時計台です。
周囲をビルに取り囲まれ、ひっそりと佇みながらも威厳と風格を漂わせています。
明治初期の木造洋風建築で1970年に国の重要文化財に、2009年には機械遺産32番に認定されました。
札幌時計台の正式名称は「旧札幌農学校演武場」と言います。
北海道大学の前身である札幌農学校の中央講堂として1876年に開校しました。
当初、演武場に時計塔はなく、授業の始まりと終わりを知らせる小さな鐘楼が屋根の上にあるだけでした。
しかし、開拓長官黒田清隆の指示で時計塔を設置することが決まったと言われています。
ニューヨーク市ハワード商会から届いた時計機会は予想以上に大きいものでした。
鐘楼に設置できなかった為完成間もない演武場に時計塔を作り直し時計機会が据え付けられました。
こうして1881年、時計の針は動き出したのです。
時計台の時計は重りの力を動力にしている為、現在でも週に2回人力でこの重りを巻き上げます。
運針用は50㎏を56回、打鐘用は150kgを125回。労力を必要とする作業の為に世界の多くの塔時計は電動巻き上げ装置に変えられています。
時計設置から130余年、今でも正確な時を刻めるのは時計の保守管理を務める時計職人達の努力と技術、
そして建物と時計塔の建築を手がけた大工の棟梁「安達喜幸」らの素晴らしい技術があってこそなのです。
所在地・アクセス
住所
〒060-0001 北海道札幌市中央区北1条西2丁目
TEL
011-231-0838
営業時間
8:45~17:10
定休日
第4月曜日・年末年始
料金
大人200円・中学生以下無料
アクセス
地下鉄・大通駅から徒歩5分
入場しないと勿体ない!歴史が詰まる場内
現在の時計台は1階が展示室になっており、時計台(札幌農学校と演武場)の歴史やゆかりのある音楽、文学の紹介の他、札幌や北海道の歴史、文化財、時計についての資料などが多数揃います。
オリジナルグッズが買える売店や、時計台で撮影した記念写真とメッセージを館内のパソコンに登録する「思い出アルバム」もあります。
2階は貸しホールとして音楽会や結婚式、時計台シネマなどが開催されます。
天井は木造の合掌構造、木製の椅子が並び、窓には古い窓ガラスが残り、ノスタルジックな雰囲気が好評です。
また、時計塔の仕組みが良く分かるハワード社製の時計機会や時計の保守7つ道具他が展示されています。
時計台は外観を見るだけでも価値のある建物ですが、ぜひ展示室もご覧ください。
時計台にまつわる様々なエピソードや時計、建物を作り、守ってきた日本の職人達や市民の思いを感じることができます。
そして時計台の古い窓ガラスを通して眺める街並みは普段とは違って見えるかもしれません。